○与那国町観光条例
昭和63年1月6日
条例第3号
(目的)
第1条 この条例は、与那国町にある観光資源を保護するとともに与那国町のもつ自然景観の保全を図り、すぐれた自然を大切にして自然環境破壊の防止及び公益との調整、人間尊重を基調にして、すべての差別暴力を否定し調和と友愛に満ちた美しい風俗豊かな明るい人間社会を求め、その利用を増進し町民生活の安定と公衆の健康保持に努め、もって与那国町観光産業の積極的発展を図ることを目的とする。
(1) 観光計画 観光地の保護又は利用のための規制及び施設に関する計画をいう。
(2) 観光事業 観光計画に基づいて執行する事業であって地域の保護及び利用のための施設で町長が許可又は認可したものをいう。
(財産権の尊重)
第3条 この条例の適用に当たっては、関係者の所有権、財産権を尊重するとともに観光区域の保全及び利用と国土の開発、その他公益との調整に留意しなければならない。
(指定)
第4条 観光計画及び観光事業は、町長が区域を定めて、議会の意見を徴し指定する。
2 指定は公示によって効力を生ずる。
(指定の解除及び区域の変更)
第5条 観光計画及び観光事業の指定を解除し、又はその区域を変更するときは、町長は当該地域住民及び議会の意見を聞いて行う。
(計画及び事業の決定)
第6条 町長は、観光計画及び観光事業を行うときは、議会の意見を聞き決定し、事業の廃止又は変更しようとするときも同様とする。
(事業の執行)
第7条 観光事業は、町又は他の公共団体並びに町長の委託又は認可を受けた者が執行する。
2 前項に規定する委託及び認可の手続き並びにその委託又は認可を受けて行う観光事業の執行に関して必要な事項は規則で定める。
(費用の負担)
第8条 観光事業の執行に要する費用は、その事業を執行する者の負担とする。
2 町長は、必要があると認めるときは、予算の範囲内において、事業を執行する者に対し、執行に要する費用の一部を補助することができる。
(特別区域)
第9条 観光事業の実施区域は町一円とし、風致を維持し、資源を保護するためその一部を特別地域に指定することができる。
2 特別地域においては、次の各号に掲げる行為は町長の許可を受けなければならない。ただし、非常災害のため必要な応急措置として行う行為はこの限りでない。
(1) 工作物を新築し、改築又は増築すること。
(2) 樹木を伐採し、又は土石を採取すること。
(3) 水面を埋立て、又は干拓すること。
(4) 土地の形状を変更すること。
3 特別地域でない区域(以下「普通地域」という。)において次の行為をしようとするときは、町長にその旨を届出なければならない。
(1) その規模が、町長が定める基準を超える工作物を新築し、改造し、又は増築すること。
4 町長は、普通地域内においてもその景観を保護するために必要な限度において前項の規定による行為を禁止し、若しくは制限し、又は必要な措置をとるべき旨を命ずる。
(集団施設地域)
第10条 町長は、観光施設を集団的に整備するため観光計画に基づいて観光施設又は、集団施設地区を指定するものとする。
3 前項に規定する職員は、その身分を示す証明書を携帯し関係者の請求があるときは、これを呈示しなければならない。
(利用のための規制)
第13条 特別地域又は集団施設地域内においては、何人もみだりに次の各号に掲げる行為をしてはならない。
(1) 当該観光地域の利用者に著しく不快を与えるような方法で、ゴミその他の汚物又は廃物を棄て、又は放置すること。
(2) 著しく悪臭を発散させ、拡声機、ラジオ等により騒音を発し、展望所、休憩所等を独占し、嫌悪の情を催うさせる仕方その他観光地域の利用者に著しく迷惑をかけること。
(規則への委任)
第14条 この条例の施行に関し必要な事項は規則で定める。
(罰則)
第15条 町長は、観光条例に違反した公共団体、法人又は個人については、以後の観光事業を廃止させることができる。
2 第9条第2項各号に違反した者は、10万円以下の罰金に処する。
附則
この条例は、公布の日から施行する。