○与那国町消防団員等公務災害補償条例
昭和47年5月15日
条例第24号
目次
第1章 総則(第1条―第3条)
第2章 損害補償(第4条―第25条)
第3章 雑則(第26条―第29条)
附則
第1章 総則
(目的)
第1条 この条例は、消防組織法(昭和22年法律第226号)第15条の7の規定による非常勤消防団員に係る損害補償及び消防法(昭和23年法律第186号)第36条の3の規定による消防作業に従事した者又は救急業務に協力した者に係る損害補償並びに水防法(昭和24年法律第193号)第6条の2第1項の規定による非常勤の水防団長又は水防団員(以下「非常勤水防団員」という。)に係る損害補償及び同法第34条の規定による水防に従事した者に係る損害補償並びに災害対策基本法(昭和36年法律第223号)第84条第1項の規定による応急措置の業務に従事した者に係る損害補償を的確に行うことを目的とする。
(損害補償を受ける権利)
第2条 非常勤消防団員又は非常勤水防団員が公務により死亡し、負傷し、若しくは疾病にかかり、又は公務による負傷若しくは疾病により死亡し、若しくは障害の状態となった場合又は消防法第25条第1項若しくは第2項若しくは第29条第5項(同法第36条において準用する場合を含む。)の規定により消防作業に従事した者(以下「消防作業従事者」という。)同法第35条の7第1項の規定により救急業務に協力した者(以下「救急業務協力者」という。)又は水防法第17条の規定により水防に従事した者(以下「水防従事者」という。)若しくは災害対策基本法第65条第1項の規定(同条第3項において準用する場合を含む。)の規定若しくは同条第2項において準用する同法第2項の規定による応急措置の業務に従事した者(以下「応急措置従事者」という。)が消防作業若しくは水防(以下「消防作業等」という。)に従事し若しくは救急業務に協力し、又は応急措置の業務に従事したことにより死亡し、負傷し若しくは疾病にかかり又は消防作業等に従事し、若しくは救急業務に協力し又は応急措置の業務に従事したことによる負傷若しくは疾病により死亡し若しくは障害の状態となったときは、町長は、損害補償を受けるべき者に対して、その者がこの条例によって損害補償を受ける権利を有する旨を速やかに通知しなければならない。
第3条 非常勤消防団員又は非常勤水防団員は、その身分を失った場合においても損害補償を受ける権利は変更されることはない。
2 損害補償を受ける権利は、譲り渡し、担保に供し、又は差し押えることはできない。ただし、傷病補償年金又は年金である障害補償若しくは遺族補償を受ける権利を国民金融公庫又は沖縄振興開発金融公庫に担保に供する場合は、この限りでない。
第2章 損害補償
(損害補償の種類)
第4条 この条例による損害補償の種類は次のとおりとする。
(1) 療養補償
(2) 休業補償
(3) 傷病補償年金
(4) 障害補償
ア 障害補償年金
イ 障害補償一時金
(5) 介護補償
(6) 遺族補償
ア 遺族補償年金
イ 遺族補償一時金
(7) 葬祭補償
(補償基礎額)
第5条 前条に規定する損害補償(以下「損害補償」という。)は、療養補償及び介護補償を除き、補償基礎額を基礎として行う。
(1) 非常勤消防団員又は非常勤水防団員が公務により死亡し、負傷し、若しくは疾病にかかり又は公務による負傷若しくは疾病により死亡し若しくは障害の状態となった場合にあっては、死亡若しくは負傷の原因である事故が発生した日又は診断によって死亡の原因である疾病の発生が確定した日若しくは診断によって疾病の発生が確定した日において当該非常勤消防団員又は非常勤水防団員が属していた階級及び当該階級に任命された日からの勤務年数に応じて別表第1に定める額とする。
(2) 消防作業従事者、救急業務協力者若しくは水防従事者又は応急措置従事者以下「消防作業従事者等」という。)が消防作業等に従事し、若しくは救急業務に協力し又は応急措置の業務に従事したことにより死亡し、負傷し、若しくは疾病にかかり、又は消防作業等に従事し、若しくは救急業務に協力し又は応急措置の業務に従事したことによる負傷若しくは疾病により死亡し、若しくは障害の状態となった場合にあっては、8,800円とする。ただし、その額が、その者の通常得ている収入の日額に比して著しく公正を欠くときは、14,200円を超えない範囲内においてこれを増額した額とすることができる。
3 次の各号のいずれかに該当する者で、非常勤消防団員又は非常勤水防団員若しくは消防作業従事者等(以下「非常勤消防団員等」という。)の死亡若しくは負傷の原因である事故が発生した日又は診断によって死亡の原因である疾病の発生が確定した日若しくは診断によって疾病の発生が確定した日において、他に生計のみちがなく主として非常勤消防団員等の扶養を受けていたものを扶養親族とし扶養親族のある非常勤消防団員等については、前項の規定による金額に第1号に該当する者については、533円を第2号から第5号までのいずれかに該当する者のうち、2人までについては、それぞれ183円(非常勤消防団員等第1号に掲げる者がない場合にあっては、そのうち1人については367円)その他の者について1人につき67円をそれぞれ加算して得た額をもって補償基礎額とする。
(1) 配偶者(婚姻の届出をしないが事実上婚姻関係と同様の事情にある者を含む。)
(2) 22歳に達する日以後の最初の3月31日までの間にある子及び孫
(3) 60歳以上の父母及び祖父母
(4) 22歳に達する日以後の最初の3月31日までの間にある弟妹
(5) 重度心身障害者
(療養補償)
第6条 非常勤消防団員等が公務により、又は消防作業等に従事し、若しくは救急業務に協力し又は応急措置の業務に従事したことにより、負傷し又は疾病にかかった場合においては、町は療養補償として、当該非常勤消防団員等に対して、必要な療養を行い、又は必要な療養の費用を支給する。
(療養及び療養費の支給)
第7条 前条の規定による療養の範囲は、次に掲げるものであって療養上相当と認められるものとする。
(1) 診察
(2) 薬剤又は治療材料の支給
(3) 処置、手術その他の治療
(4) 病院又は診療所への収容
(5) 看護
(6) 移送
(休業補償)
第8条 非常勤消防団員等が公務により、又は消防作業等に従事し、若しくは救急業務に協力し又は応急措置の業務に従事したことにより負傷し、又は疾病にかかり療養のため勤務その他の業務に従事することができない場合において、給与その他の業務上の収入を得ることができないときは、町は休業補償として、当該非常勤消防団員等に対してその収入を得ることができない期間、1日に付き補償基礎額の100分の60に相当する金額を支給する。ただし、次に掲げる場合(規則で定める場合に限る。)には、その拘禁され、又は収容されている期間については、休業補償は、行わない。
(1) 監獄、労役場その他これらに準ずる施設に拘禁されている場合
(2) 少年院その他これに準ずる施設に収容されている場合
(1) 当該負傷又は疾病が治っていないこと。
(2) 当該負傷又は疾病による障害の程度が、別表第2に定める第1級、第2級又は第3級の傷病等級に該当すること。
2 傷病補償年金を受ける者には、休業補償は、行わない。
3 傷病補償年金を受ける者の当該障害の程度に変更があったため、新たに別表第2中の他の傷病等級に該当するに至った場合には、新たに該当するに至った傷病等級に応ずる傷病補償年金を支給するものとし、その後は、従前の傷病補償年金は、支給しない。
(障害補償)
第9条 非常勤消防団員等が公務により、又は消防作業等に従事し、若しくは救急業務に協力し又は応急措置の業務に従事したことにより、負傷し、又は疾病にかかり、なおった場合において、別表第3に定める程度の身体障害が存するときは、町は障害補償として、当該非常勤消防団員等に対して、同表に定める第1級から第7級までの等級に該当する身体障害がある場合には、障害補償年金として、当該障害が存する期間同表に定める障害の等級に応じ1年につき補償基礎額に同表に定める倍数を乗じて得た金額を毎年支給し、同表に定める第8級から第14級までの等級に該当する身体障害がある場合には、障害補償一時金として、同表に定める障害の等級に応じ、補償基礎額に同表に定める倍数を乗じて得た金額を支給する。
2 別表第3に定める程度の身体障害が2以上ある場合の身体障害の等級は、重い身体障害に応ずる等級による。
3 次に掲げる場合の身体障害の等級は、次の各号のうち非常勤消防団員等に最も有利なものによる。
(1) 第13級以上に該当する身体障害が2以上ある場合には、前項の規定による等級の1級上位の等級
(2) 第8級以上に該当する身体障害が2以上ある場合には、前項の規定による等級の2級上位の等級
(3) 第5級以上に該当する身体障害が2以上ある場合には、前項の規定による等級の3級上位の等級
(1) その者の加重前の身体障害の等級が第7級以上である場合 その者の加重前の身体障害の等級に応ずる障害補償年金の額
(2) その者の加重前の身体障害の等級が第8級以下であり、かつ、加重後の身体障害の等級が第7級以上である場合 その者の加重前の身体障害の等級に応ずる障害補償一時金の額を25で除して得た金額
(3) その者の加重後の身体障害の等級が第8級である場合 その者の加重前の身体障害の等級に応ずる障害補償一時金の額
7 障害補償年金を受ける者の当該身体障害の程度に変更があったため、新たに別表第3中の他の等級に該当するに至った場合においては、新たに該当するに至った等級に応ずる障害補償を行うものとし、その後、従前の障害補償年金は支給しない。
(1) 病院又は診療所に入院している場合
(2) 身体障害者福祉法(昭和24年法律第283号)第30条に規定する身体障害者療護施設その他これに準ずる施設として規則で定めるものに入所している場合
(2) 常時介護を要する場合において、その月(新たに介護補償を支給すべき事由が生じた月を除く。以下この号及び第4号において同じ。)に親族又はこれに準ずる者による介護を受けた日があるとき(その月に介護に要する費用を支出して介護を受けた日がある場合にあっては、当該介護に要する費用として支出された額が57,050円以下である場合に限る。) 57,050円
(4) 随時介護を要する場合において、その月に親族又はこれに準ずる者による介護を受けた日があるとき(その月に介護に要する費用を支出して介護を受けた日がある場合にあっては、当該介護に要する費用として支出されが額が28,530円以下である場合に限る。) 28,530円
(遺族補償)
第10条 非常勤消防団員等が公務により、又は消防作業に従事し、若しくは救急業務に協力し、又は応急措置の業務に従事したことにより、死亡した場合においては町は、遺族補償として、当該非常勤消防団員等の遺族に対して、遺族補償年金又は遺族補償一時金を支給する。
(1) 夫(婚姻の届出をしていないが事実上婚姻関係と同様の事情にあった者を含む。以下同じ。)、父母及び祖父母については、60歳以上であること。
(2) 子又は孫については、18歳に達する日以後の最初の3月31日までの間にあること。
(3) 兄弟姉妹については、18歳に達する日以後の最初の3月31日までの間にあること又は60歳以上であること。
2 非常勤消防団員等の死亡の当時胎児であった子が出生したときは、前項の規定の適用については、将来に向かってその子は非常勤消防団員等の死亡の当時その収入によって生計を維持していた子とみなす。
3 遺族年金を受けることができる遺族の順位は、配偶者、子、父母、孫、祖父母及び兄弟姉妹の順位とし、父母については、養父母を先にし、実父母を後にする。
(1) 1人 100分の35(55歳以上の妻又は障害の状態にある妻である場合には100分の45、これらの妻以外の妻で50歳以上55歳未満のものである場合には100分の40
(2) 2人 100分の50
(3) 3人 100分の56
(4) 4人 100分の62
(5) 5人以上 100分の67
3 遺族補償年金の額の算定の基礎となる遺族の数に増減を生じたときは、その増減を生じた月の翌月から遺族補償年金の額を改定する。
4 遺族補償年金を受ける権利を有する妻にその者と生計を同じくしている他の遺族で遺族補償年金を受けることができるものがない場合において、その妻が次の各号の一に該当するに至ったときは、その該当するに至った月の翌月から遺族補償年金の額を改定する。
(1) 55歳に達したとき(障害の状態にあるときを除く。)。
(2) 障害の状態になり、又はその事情がなくなったとき(55歳以上であるときを除く。)。
第13条 遺族補償年金を受ける権利は、その権利を有する遺族が次の各号のいずれかに該当するに至ったときは、消滅する。この場合において、同順位者がなくて後順位者があるときは、次順位者に遺族補償年金を支給する。
(1) 死亡したとき。
(2) 婚姻(届出をしないが、事実上婚姻関係と同様の事情にある場合を含む。)をしたとき。
(3) 直系血族又は姻族以外の養子(届出をしていないが、事実上養子縁組関係と同様の事情にある者を含む。)となったとき。
(4) 離縁によって、死亡した非常勤消防団員等との親族関係が終了したとき。
(5) 子、孫又は兄弟姉妹については、18歳に達した日以後の最初の3月31日が終了したとき(非常勤消防団員等の死亡の時から引き続き第11条第1項第4号の障害の状態にあるときを除く。)。
(6) 第11条第1項第4号の障害の状態にある夫、子、父母、孫、祖父母又は兄弟姉妹については、その事情がなくなったとき(夫、父母又は祖父母については、非常勤消防団員等の死亡の当時60歳以上であったとき、子又は孫については、18歳に達する日以後の最初の3月31日までの間にあるとき、兄弟姉妹については、18歳に達する日以後の最初の3月31日までの間にあるか又は非常勤消防団員等の死亡の当時60歳以上であったときを除く。)。
2 遺族補償年金を受けることができる遺族が前項各号の一に該当するに至ったときは、その者は、遺族補償年金を受けることができる遺族でなくなる。
第14条 遺族補償年金を受ける権利を有する者の所在が1年以上明らかでない場合には、当該遺族補償年金は、同順位者があるときは同順位者の同順位者がないときは次順位者の申請によって、その所在が明らかでない間、その支給を停止する。この場合において、同順位者がないときは、その間、次順位者を先順位者とする。
2 前項の規定により遺族補償年金の支給を停止された遺族は、いつでもその支給の停止の解除を申請することができる。
(遺族補償一時金)
第15条 遺族補償一時金を受けることができる遺族は、非常勤消防団員等の死亡の当時において次の各号のいずれかに該当する者とする。
(1) 配偶者
(2) 非常勤消防団員等の収入によって生計を維持していた子、父母、孫、祖父母及び兄弟姉妹
(3) 前2項に掲げる者以外の者で主として非常勤消防団員等の収入によって、生計を維持していたもの
(4) 第2号に該当しない子、父母、孫、祖父母及び兄弟姉妹
第16条 遺族補償一時金は、次に掲げる場合に支給する。
(1) 非常勤消防団員等の死亡の当時遺族補償年金を受けることができる遺族がないとき。
(2) 遺族補償年金を受ける権利を有する者の権利が消滅した場合において、他に当該遺族補償年金を受けることができる遺族がなくかつ、当該非常勤消防団員等の死亡に関して既に支給された遺族補償年金の額の合計額が前号の場合に支給される遺族補償一時金の額に満たないとき。
(1) 第15条第1項第3号に該当する者(次号に掲げる者を除く。) 100分の100
(2) 第15条第1項第3号に該当する者のうち、非常勤消防団員等の死亡の当時18歳未満若しくは55歳以上の3親等内の親族又は第11条第1項第4号に定める障害の状態にある3親等内の親族 100分の175
(3) 第15条第1項第1号、第2号及び第4号に該当する者 100分の250
2 第12条第2項の規定は、遺族補償一時金の額並びにその請求及び受領についての代表者の選任について準用する。
(遺族からの排除)
第17条 非常勤消防団員等を故意に死亡させた者は、遺族補償を受けることができる遺族としない。
2 非常勤消防団員等の死亡前に、当該非常勤消防団員等の死亡によって遺族補償年金を受けることができる先順位又は同順位の遺族となるべき者を故意に死亡させた者は、遺族補償年金を受けることのできる遺族としない。
3 非常勤消防団員等の死亡前又は遺族補償年金を受ける権利の消滅前に、当該非常勤消防団員等の死亡又は当該権利の消滅によって遺族補償一時金を受けることができる先順位又は同順位の遺族となるべき者を故意に死亡させた者は、遺族補償一時金を受けることができる遺族としない。
4 遺族補償年金を受けることができる遺族を故意に死亡させた者は、遺族補償一時金を受けることができる遺族としない。非常勤消防団員等の死亡前に当該非常勤消防団員等の死亡によって遺族補償年金を受けることができる遺族となるべき者を故意に死亡させた者も同様とする。
5 遺族補償年金を受けることができる遺族が遺族補償年金を受けることができる先順位又は同順位の他の遺族を故意に死亡させたときは、その者は遺族補償年金を受けることができる遺族でなくなる。この場合において、その者が遺族補償年金を受ける権利を有する者であるときは、その権利は消滅する。
(葬祭補償)
第18条 非常勤消防団員が公務により、又は消防作業等に従事し若しくは救急業務に協力し又は応急措置の業務に従事したことにより、死亡した場合においては、町は、葬祭補償として葬祭を行う者に対して補償基礎額の60倍に相当する金額を支給する。
(特殊公務に従事する非常勤消防団員及び非常勤水防団員の特例)
第18条の2 非常勤消防団員又は非常勤水防団員がその生命又は身体に対する高度の危険が予測される状況下において、火災の鎮圧又は暴風、豪雨、洪水、高潮、地震、津波その他の異常な自然現象若しくは、火災、爆発その他のこれに類する異常な事態の発生時における人命の救助その他の被害の防禦に従事し、そのため公務上の災害を受けた場合における当該災害に係る傷病補償年金、障害補償又は遺族補償については第8条の2第1項、第9条第1項、第12条第1項又は第16条の2第1項本文の額は、それぞれ当該額に100分の50(傷病補償年金のうち、別表第2に定める第1級の傷病等級に該当する障害に係るものにあっては100分の40、同表に定める第2級の傷病等級に該当する障害に係るものにあっては100分の45、障害補償のうち、別表第3に定める第1級の等級に該当する身体障害に係るものにあっては100分の40、同表に定める第2級の等級に該当する身体障害に係るものにあっては100分の45)を乗じて得た額を加算した額とする。
(損害補償の制限)
第19条 非常勤消防団員等が、故意の犯罪行為若しくは重大な過失により、又は正当な理由がなくて療養に関する指示に従わないことにより、公務、消防作業等若しくは救急業務又は応急措置の業務に係る負傷、疾病、障害若しくは死亡若しくはこれらの原因となった事故を生じさせ又は公務、消防作業等若しくは救急作業に係る負傷、疾病若しくは身体障害の程度を増進させ、若しくはその回復を妨げたときは、町は損害補償の全部又は一部を行わないことができる。
(年金たる損害補償の支給期間)
第20条 年金たる損害補償の支給は、支給すべき事由が生じた月の翌月から始め支給を受ける権利が消滅した月で終る。
2 年金たる損害補償は、その支給を停止すべき事由が生じたときは、その事由が生じた月の翌月からその事由が消滅した月までの間は、支給しない。
3 年金たる損害補償は、毎年1月、4月、7月及び10月の4期にそれぞれその前月分までを支給する。ただし、支給を受ける権利が消滅した場合におけるその期の年金たる損害補償は、支給期月でない月であっても、支給する。
(死亡の推定)
第21条 行方不明となった非常勤消防団員等の死亡が3か月間わからない場合又は当該非常勤消防団員等の死亡が3か月以内に明らかとなり、かつ、その死亡の時期がわからない場合には、遺族補償及び葬祭補償の支給に関する規定の適用については、当該非常勤消防団員等が行方不明となった日に、当該非常勤消防団員等は、死亡したものと推定する。
(未支給の損害補償)
第22条 この条例に基づく損害補償を受ける権利を有する者が死亡した場合においてその者に支給すべき損害補償でまだ支給しなかったものがあるときは、その者の配偶者、子、父母、孫、祖父母又は兄弟姉妹であって、その者の死亡の当時その者と生計を同じくしていたもの(遺族補償年金については、当該遺族補償年金を受けることができる他の遺族)は、自己の名でその未支給の損害補償の支給を請求することができる。
(年金たる損害補償の支給額の調整)
第23条 年金たる損害補償の支給を停止すべき事由が生じたにもかかわらず、その停止すべき期間の分として年金たる損害補償が支給されたときは、その支給された年金たる損害補償は、その後に支給されるべき年金たる損害補償の内払とみなすことができる。年金たる損害補償を減額して改定すべき事由が生じたにもかかわらず、その事由が生じた月の翌月以後の分として減額しない額の年金たる損害補償が支給された場合における当該年金たる損害補償の当該減額すべきであった部分についても、同様とする。
第23条の2 年金たる損害補償を受ける権利を有する者が死亡したためその支給を受ける権利が消滅したにもかかわらず、その死亡の日の属する月の翌月以後の分として当該年金たる損害補償の過誤払が行われた場合において、当該過誤払による返還金に係る債権(以下この条において「返還金債権」という。)に係る債務の弁済をすべき者に支払うべき次に掲げる損害補償があるときは、市(町村)は、当該損害補償の支払金の金額を当該過誤払による返還金債権の金額に充当することができる。
(1) 年金たる損害補償を受ける権利を有する者の死亡に係る遺族補償年金、遺族補償一時金又は葬祭補償
(2) 過誤払による返還金債権に係る遺族補償年金と同順位で支給されるべき遺族補償年金
(補償の免責及び求償権)
第24条 町は、損害補償を受けるべき者が他の法令(条例を含む。)の定めるところによる療養その他の給付又は補償を受けた場合においては、同一の事由については、その受けた療養その他の給付又は補償の限度において、損害補償の責を免かれる。
2 町は、損害補償の原因である災害が第三者の行為によって生じた場合において、損害補償を受けるべき者が当該第三者から同一の事由について損害賠償を受けたときは、その価額の限度において、損害補償の責を免かれる。
3 町は損害補償の原因である災害が第三者の行為によって生じた場合において、損害補償を行ったときは、その価額の限度において、損害補償を受けた者が当該第三者に対して有する損害賠償の請求権を取得する。
(非常勤水防団員で非常勤消防団員である者に対する損害補償)
第25条 非常勤水防団員に対する水防法第6条の2の規定による損害補償は、当該非常勤水防団員が非常勤消防団員である場合にあっては、その者が所属する消防団が置かれている町が行う。
第3章 雑則
(審査請求)
第26条 町の行う非常勤消防団員等の死亡、負傷又は疾病が公務又は消防作業に従事し、若しくは救急業務に協力し、又は応急措置の業務に従事したことによるものであるかどうかの認定、療養の方法、損害補償の金額の決定その他損害補償の実施について不服のあるものは、町に対して、審査請求をすることができる。
(報告、出頭等)
第27条 町は、審査又は損害補償の実施のため必要があると認めるときは、損害補償を受けようとする者又はその他の関係人に対して報告させ、文書を提出させ、出頭を命じ、又は医師の診断若しくは、検案を受けさせることができる。
(損害補償費の返還要求)
第28条 町は非常勤消防団員等に対してこの条例の規定により、損害補償に要する費用を支給した後において、その支給額に錯誤があったことが判明したときは、当該非常勤消防団員等に対して、その錯誤に係る額の返還を求めることができる。
2 偽りその他不正の手段により損害補償を受けた者があるときは、町は、その損害補償に要した費用に相当する金額の全部又は一部をその者から返還させることができる。
(委任規定)
第29条 この条例の実施に関し必要な事項は、規則で定める。
附則
(施行期日)
この条例は、昭和45年5月15日から施行する。
附則(昭和50年12月16日条例第24号)
この条例は、公布の日から施行し、昭和50年4月1日から適用する。
附則(平成28年3月14日条例第2号)抄
(施行期日)
1 この条例は、行政不服審査法(平成26年法律第68号)の施行の日から施行する。
(経過措置)
2 行政庁の処分その他の行為又は不作為についての不服申立てであってこの条例の施行日前にされた行政庁の処分はその他の行為又はこの条例の施行前にされた申請に係る行政庁の不作為に係るものについては、この附則に特別の定めがある場合を除き、なお従前の例による。
別表第1(第5条関係)
補償基礎額表
階級 | 勤務年数 | ||
10年未満 | 10年以上20年未満 | 20年以上 | |
団長及び副団長 | 5,600円 | 6,050円 | 6,500円 |
分団長及び副分団長 | 4,700円 | 5,150円 | 5,600円 |
部長、班長及び団員 | 3,800円 | 4,250円 | 4,700円 |
備考
1 死亡若しくは負傷の原因である事故が発生した日又は診断によって死亡の原因である疾病の発生が確定した日若しくは診断によって疾病の発生が確定した日に、当該事故又は疾病が発生したことにより特に上位の階級に任命された非常勤消防団員又は非常勤水防団員の階級は、当該事故又は疾病が発生した日の前日においてその者が属していた階級による。
2 1の階級における勤務年数を算定する場合においては、当該階級に任命された日以後の期間と当該階級に任命された日前における当該階級と同一の階級又は当該階級より上位の階級に属していた期間と合算する。
別表第2(第8条の2、第18条の2関係)
傷病補償表
傷病等級 | 倍数 | 障害の状態 |
第1級 | 313 | 1 両眼が失明しているもの 2 咀嚼及び言語の機能を廃しているもの 3 神経系統の機能又は精神に著しい障害を有し、常に介護を要するもの 4 胸腹部臓器の機能に著しい障害を有し、常に介護を要するもの 5 両上肢をひじ関節以上で失ったもの 6 両上肢の用を全廃しているもの 7 両下肢をひざ関節以上で失ったもの 8 両下肢の用を全廃しているもの 9 前各号に掲げるものと同程度以上の障害の状態にあるもの |
第2級 | 277 | 1 両眼の視力が0.02以下になっているもの 2 神経系統の機能又は精神に著しい障害を有し、随時介護を要するもの 3 胸腹部臓器の機能に著しい障害を有し、随時介護を要するもの 4 両上肢を腕関節以上で失ったもの 5 両下肢を足関節以上で失ったもの 6 前各号に掲げるものと同程度以上の障害の状態にあるもの |
第3級 | 245 | 1 1眼が失明し、他眼の視力が0.06以下になっているもの 2 咀嚼又は言語の機能を廃しているもの 3 神経系統の機能又は精神に著しい障害を有し、常に労務に服することができないもの 4 胸腹部臓器の機能に著しい障害を有し、常に労務に服することができないもの 5 両手の手指の全部を失ったもの 6 第3号及び第4号に掲げるもののほか、常に労務に服することができないものその他前各号に掲げるものと同程度以上の障害の状態にあるもの |
別表第3(第9条関係)
障害補償表
等級 | 倍数 | 身体障害 |
第1級 | 280 | 1 両眼が失明したもの 2 咀嚼及び言語の機能が失われたもの 3 精神に著しい障害を残し、常に介護を要するもの 4 胸腹部臓器の機能に著しい障害を残し常に介護を要するもの 5 半身不随となったもの 6 両上肢をそれぞれひじ関節以上で失ったもの 7 両上肢が用をなさなくなったもの 8 両下肢をそれぞれひざ関節以上で失ったもの 9 両下肢が用をなさなくなったもの |
第2級 | 248 | 1 1眼を失明し、他眼の視力が0.02以下に減じたもの 2 両眼の視力がそれぞれ0.02以下に減じたもの 3 両上肢をそれぞれ腕関節以上で失ったもの 4 両下肢をそれぞれ足関節以上で失ったもの |
第3級 | 219 | 1 1眼が失明し他眼の視力が0.06以下に減じたもの 2 咀嚼又は言語の機能が失われたもの 3 精神に著しい障害を残し終身労務に服することができないもの 4 胸腹部臓器の機能に著しい障害を残し終身労務に服することができないもの 5 両手のすべての指を失ったもの |
第4級 | 191 | 1 両眼の視力がそれぞれ0.06以下に減じたもの 2 咀嚼及び言語に著しい障害を残すもの 3 鼓膜の全部の欠損その他により両耳の聴力が全く失われたもの 4 1上肢をひじ関節以上で失ったもの 5 1下肢をひざ関節以上で失ったもの 6 両手のすべての指が用をなさなくなったもの 7 両足をリスフラン関節以上で失ったもの |
第5級 | 165 | 1 1眼が失明し、他眼の視力が0.1以下に減じたもの 2 1上肢を腕関節以上で失ったもの 3 1下肢を足関節以上で失ったもの 4 1上肢が用をなさなくなったもの 5 1下肢が用をなさなくなったもの 6 両足のすべての指を失ったもの |
第6級 | 140 | 1 両眼の視力がそれぞれ0.1以下に減じたもの 2 咀嚼又は言語の機能に著しい障害を残すもの 3 鼓膜の大部分の欠損その他により両耳の聴力が耳殻に接しなければ大声を解することができない程度に減じたもの 4 脊柱に著しい奇形又は運動障害を残すもの 5 1上肢の3大関節のうちいずれか2関節が用をなさなくなったもの 6 1下肢の3大関節のうちいずれか2関節が用をなさなくなったもの 7 片手のすべての指又はおや指及びひとさし指をあわせ片手の4本の指を失ったもの |
第7級 | 117 | 1 1眼が失明し、他眼の視力が0.6以下に減じたもの 2 鼓膜の中等度の欠損その他により両耳の聴力が40センチメートル以上では普通の話声を解することができない程度に減じたもの 3 精神に障害を残し、軽易な労務以外の労務に服することができないもの 4 神経系統の機能に著しい障害を残し、軽易な労務以外の労務に服することができないもの 5 胸腹部臓器の機能に障害を残し、軽易な労務に服することができないもの 6 片手のおや指及びひとさし指を失ったもの又はおや指若しくはひとさし指をあわせ片手の3本以上の指を失ったもの 7 片手のすべての指又はおや指及びひとさし指をあわせて片手の4本の指が用をなさなくなったもの 8 片足をリスフラン関節以上で失ったもの 9 1上肢に仮関節を残し、著しい障害を残すもの 10 1下肢に仮関節を残し著しい障害を残すもの 11 両足のすべての指が用をなさなくなったもの 12 女子の外貌が著しく醜くなったもの 13 両側の睾丸を失ったもの |
第8級 | 450 | 1 1眼が失明し、又は1眼の視力が0.02以下に減じたもの 2 脊柱に運動障害を残すもの 3 おや指を合せ片手の2本の指を失ったもの 4 片手のおや指及びひとさし指が用をなさなくなったもの又はおや指若しくはひとさし指をあわせ片手の3本以上の指が用をなさなくなったもの 5 1下肢を5センチメートル以上短縮したもの 6 1上肢の3大関節のうちいずれか1関節が用をなさなくなったもの 7 1下肢の3大関節のうちいづれか1関節が用をなさなくなったもの 8 1上肢に仮関節を残すもの 9 1下肢に仮関節を残すもの 10 片足のすべての指を失ったもの 11 脾臓又は一方の腎臓を失なったもの |
第9級 | 350 | 1 両眼の視力がそれぞれ0.6以下に減じたもの 2 1眼の視力が0.06以下に減じたもの 3 両眼にそれぞれ半盲症、視野狭窄又は視野変状を残すもの 4 両眼のまぶたにそれぞれ著しい欠損を残すもの 5 鼻を欠損し、その機能に著しい障害を残すもの 6 咀嚼及び言語の機能に障害を残すもの 7 鼓膜の全部の欠損その他により一方の耳の聴力が全く失なわれたもの 8 片手のおや指を失ったもの、ひとさし指を合せ片手の2本の指を失ったもの又はおや指ひとさし指以外の3本の指を失ったもの 9 おや指をあわせ片手の2本の指が用をなさなくなったもの 10 第1足指をあわせ片足の2本以上を失ったもの 11 片足のすべての指が用をなさなくなったもの 12 生殖器に著しい障害を残すもの 13 精神に障害を残し、服することができる労務が相当な程度に制限されるもの 14 神経系統の機能に障害を残し、服することができる労務が相当な程度に制限されるもの |
第10級 | 270 | 1 1眼の視力が0.1以下に減じたもの 2 咀嚼又は言語の機能に障害を残すもの 3 14本以上の歯に歯科補綴を加えたもの 4 鼓膜の大部分の欠損その他により一方の耳の聴力が耳殻に接しなければ大声を解することができない程度に減じたもの 5 片手のひとさし指を失ったもの又はおや指及びひとさし指以外の片手の2本の指を失ったもの 6 片手のおや指が用をなさなくなったもの、ひとさし指をあわせ片手の2本の指が用をなさなくなったもの又はおや指及びひとさし指以外の片手の3本の指が用をなさなくなったもの 7 1下肢を3センチメートル以上短縮したもの 8 片足の第1足指又は他の4本の指を失ったもの 9 1上肢の3大関節のうちいずれか1関節の機能に著しい障害を残すもの 10 1下肢の3大関節のうちいずれか1関節の機能に著しい障害を残すもの |
第11級 | 200 | 1 両眼の眼球にそれぞれ著しい機能障害又は運動障害を残すもの 2 両眼のまぶたにそれぞれ著しい運動障害を残すもの 3 1眼のまぶたに著しい欠損を残すもの 4 鼓膜の中等度の欠損その他により一方の耳の聴力が10センチメートル以上で普通の話声を解することができない程度に減じたもの 5 脊柱に奇形を残すもの 6 片手のなか指又はくすり指を失ったもの 7 片手のひとさし指が用をなさなくなったもの又はおや指及びひとさし指以外の片手の2本の指が用をなさなくなったもの 8 第1足指をあわせ片足の2本以上の指が用をなさなくなったもの 9 胸腹部臓器に障害を残すもの |
第12級 | 140 | 1 1眼の眼球に著しい調節機能障害又は運動障害を残すもの 2 1眼のまぶたに著しい運動障害を残すもの 3 7本以上の歯に歯科補綴を加えたもの 4 一方の耳の耳殻の大部分を欠損したもの 5 鎖骨、胸骨、ろく骨、けんこう骨又は骨盤骨に著しい奇形を残すもの 6 1上肢の3大関節のうちいずれか1関節の機能に障害を残すもの 7 1下肢の3大関節のうちいずれか1関節の機能に障害を残すもの 8 長管状骨に奇形を残すもの 9 片手のなか指又はくすり指が用をなさなくなったもの 10 片足の第2足指を失ったもの、第2足指をあわせ片足の2本の指を失ったもの又は片足の第3足指以下の3本の指を失ったもの 11 片足の第1足指又は他の4本の指が用をなさなくなったもの 12 局部に頑固な神経症状を残すもの 13 男子の外貌が著しく醜くなったもの 14 女子の外貌が醜くなったもの |
第13級 | 90 | 1 1眼の視力が0.6以下に減じたもの 2 1眼に半盲症、視野狭窄又は視野変状を残すもの 3 両眼のまぶたにそれぞれ一部の欠損又はまつげはげを残すもの 4 片手のこ指を失ったもの 5 片手のおや指の指骨の一部を失ったもの 6 片手のひとさし指の指骨の一部を失ったもの 7 片手のひとさし指の末関節を屈伸することができなくなったもの 8 1下肢を1センチメートル以上短縮したもの 9 片足の第3足指以下の1本又は2本の指を失ったもの 10 片足の第2足指が用をなさなくなったもの、第2足指をあわせ片足の2本の指が用をなさなくなったもの又は片足の第3足指以下の3本の指が用をなさなくなったもの |
第14級 | 50 | 1 1眼のまぶたの一部に欠損又はまつげはげを残すもの 2 3本以上の歯に歯科補綴を加えたもの 3 上肢の露出面にてのひら大以上の大きさの醜いあとを残すもの 4 下肢の露出面にてのひら大以上の大きさの醜いあとを残すもの 5 片手のこ指が用をなさなくなったもの 6 片手のおや指及びひとさし指以外の指の指骨の一部を失ったもの 7 片手のおや指及びひとさし指以外の指の末関節を屈伸することができなくなったもの 8 片足の第3足指以下の1本又は2本の指が用をなさなくなったもの 9 局部に神経症状を残すもの 10 男子の外貌が醜くなったもの |
備考
1 視力の測定は、万国式視力表による。屈折異状のものについては、矯正視力について測定する。
2 手の指を失ったものとは、おや指は指関節、その他の指は第1指関節以上を失ったものをいう。
3 手の指が用をなさなくなったものとは、指の末節以上を失い、又は中手指関節若しくは第1指関節(おや指にあっては指関節)に著しい運動障害を残すものをいう。
4 足の指を失ったものとは、その全部を失ったものをいう。
5 足の指が用をなさなくなったものとは、第1足指は末節の半分以上、その他の指は、末関節以上を失ったもの又は中足指関節若しくは第1指関節(第1足指にあっては、指関節)に著しい運動障害を残すものをいう。
6 各等級の身体障害に該当しない身体の障害であって、各等級の身体障害に相当するものは、当該等級の身体障害とする。
別表第4(第9条の2関係)
介護補償表